机上の毛玉たち [うちの子たちの詩]
手元に視線を感じたらそこに
大きな緑の眼ありき
どうか今は邪魔しないでおくれと
心で叫べば白い手が飛んでくる
テーブルには小物が散乱している
そいつを尻尾で払い除け
ここは私の場所だと寝転んで
柔らかな毛並みを見せつけてくる
退屈と逸楽に毛皮着せたような
自由奔放な美しい魔物の
ご機嫌取りに時間を忘れてしまう
こんなにも甘く
幸せな堕落は他にない
綿菓子に隠された鋭い爪と
小さな牙の真の威力を知っている
小さな猛獣を飼い慣らしたんだと
いい気になっているよ
毛玉毛玉
毛玉最高
毛玉毛玉
大好きさ
毛玉毛玉
お腹の余り肉
毛玉が大好き
冬の肉球は時々
驚くほどに冷たい
机上のパソコン開いたらすぐに
奴がキーボードの上に乗り
遊べと無言で訴えてくるから
今夜も何にもできない
仕事が進まない
机上の魔物を言い訳にサボります
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