机上の毛玉たち [うちの子たちの詩]
手元に視線を感じたらそこに
大きな緑の眼ありき
どうか今は邪魔しないでおくれと
心で叫べば白い手が飛んでくる
テーブルには小物が散乱している
そいつを尻尾で払い除け
ここは私の場所だと寝転んで
柔らかな毛並みを見せつけてくる
タグ:詩
ログアウト [頭の中に出てきたやつ]
買い物帰りに初冬の風
薄いニットを通す
背筋が小さく震えて速足になる
夕陽に染まる落ち葉を蹴りながら
ポケットの中で着信
ともだちはみんな画面の向こう
一度どこかで会ってみたくても
たぶんこのままだろうな
宵闇が下りてきて歩道を青く包む
今日一日は夜へと進んで
みなさんまた明日